Japanese
English
論述
非骨傷性頸髄損傷の臨床的検討
Clinical Analysis of Cervical Spinal Cord Injury without Bony Lesion
白崎 信己
1
,
冨士 武史
1
,
久保 雅敬
1
,
濱田 秀樹
1
,
大村 宗久
2
,
荻野 洋
2
Nobuki Shirasaki
1
1大阪府立病院整形外科
2星ヶ丘厚生年金病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Osaka Prefectural Hospital
キーワード:
頸髄損傷
,
cervical spinal cord injury
,
脊髄腔造影
,
myelography
,
過伸展損傷
,
hyperextension injury
,
手術的治療
,
operative treatment
Keyword:
頸髄損傷
,
cervical spinal cord injury
,
脊髄腔造影
,
myelography
,
過伸展損傷
,
hyperextension injury
,
手術的治療
,
operative treatment
pp.1165-1172
発行日 1988年10月25日
Published Date 1988/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907953
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抄録:非骨傷性頸髄損傷18例を,脊髄腔造影像上の圧迫所見により分類し検討した.脊髄非圧迫群は4例あり,椎間不安定性のある2例には前方または後方固定術,不安定性のない2例には保存療法が施行された.死亡例1例を除き,麻痺は,Frankel分類のCからD2例,Dのまま1例であった.脊髄圧迫群は,単椎間圧迫群6例と,多椎間圧迫群8例に分けられた.単椎間圧迫群の圧迫原因は,椎間板ヘルニア3例,椎体後方骨棘3例であった.保存療法が3例,前方除圧固定術が3例に施行され,麻痺は,FrankelのBからD1例,CからD4例,Dのまま1例で,手術治療例の方が,保存治療例よりも,麻痺の回復の速さも,最終的な到達度も優っていた.多椎間圧迫群は,OPLLを5例,脊柱管狭窄を7例に認めた.完全麻痺の1例とFrankelのD2例に保存療法が,FrankelのBとCの5例に脊柱管拡大術が施行された.完全麻痺の1例以外は,麻痺は,FrankelのDに改善した.
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