Japanese
English
特集 腰仙部根症状の発症機序—基礎と臨床—(第15回日本脊椎外科研究会より)
腰部神経根の血流量測定に関する実験的研究
Regional Blood Flow in the Lumber Nerve Root of Dog
増田 明敏
1
,
米 和徳
1
,
上原 裕史
1
,
前原 尉
1
,
川越 勝秀
1
,
砂原 伸彦
1
,
中川 雅裕
1
,
酒匂 崇
1
,
前田 實行
2
,
岸本 浩
2
Akitoshi Masuda
1
1鹿児島大学医学部整形外科
2霧島温泉労災病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Faculty of Medicine, Kagoshima University
キーワード:
神経根血流量
,
nerve root blood flow
,
末梢神経電気刺激
,
electric stimulation on peripheral nerve
,
ステロイド硬膜外投与
,
steroid hormone injection into epidural space
,
水素クリアランス法
,
hydrogen washout technique
Keyword:
神経根血流量
,
nerve root blood flow
,
末梢神経電気刺激
,
electric stimulation on peripheral nerve
,
ステロイド硬膜外投与
,
steroid hormone injection into epidural space
,
水素クリアランス法
,
hydrogen washout technique
pp.541-545
発行日 1987年4月25日
Published Date 1987/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907618
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抄録:脊髄あるいは末梢神経の血流量に関してはこれまで種々の報告がみられるが,神経根の血流量に関する報告は未だみられない.著者らはイヌを用い,水素クリアランス法にて腰部神経根の血流量を測定し,また末梢神経電気刺激,ステロイドの硬膜外投与による神経根の血流量の変化も併せ測定したので報告する.
イヌの第6腰神経根血流量は平均22.3±10.2ml/100g/minであった.また,坐骨神経電気刺激による腰部神経根血流量の変化では,刺激条件により種々の変化が認められたが,周波数50Hz,電圧0.5V,パルス幅1msecの条件で刺激開始15分後に34.6%の血流量の増加がみられた.その機序に関しては今回解明するにはいたらなかったが,自律神経系や心臓血管中枢などに関与していると考えられる.
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