Japanese
English
特集 主題・腰部脊柱管狭窄症/パネルI・脊椎転移性腫瘍の手術的治療/パネルII・脊椎脊髄MRI診断(第20回日本脊椎外科学会より)
主題 腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症の病態に関する基礎的研究―腰部神経根の血流方向
Blood Flow Direction in the Lumbar Nerve Root and Its Clinical Relevance
内藤 正俊
1,2
,
杉岡 洋一
1
,
D. M. Oakley
3
,
J. H. Owen
3
,
K. H. Bridwell
3
Masatoshi Naitoh
1,2
1九州大学医学部整形外科
2現:山口労災病院
3ワシントン大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Faculty of Medicine, Kyushu University
キーワード:
腰部脊柱管狭窄症
,
Spinal canal Stenosis
,
実験的研究
,
experimental study
,
腰部神経根
,
lumbar nerve root
,
吸入式水素クリアランス法
,
hydrogen washout technique
,
血流方向
,
blood flow direction
Keyword:
腰部脊柱管狭窄症
,
Spinal canal Stenosis
,
実験的研究
,
experimental study
,
腰部神経根
,
lumbar nerve root
,
吸入式水素クリアランス法
,
hydrogen washout technique
,
血流方向
,
blood flow direction
pp.349-353
発行日 1992年4月25日
Published Date 1992/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900819
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:腰部脊柱管狭窄症による症状発現要因には,血行障害も重要な役割を果たしていると考えられる.しかし,臨床的に重要な椎間孔付近での血流についての定量的情報は皆無であった,このため,椎間孔中央部位での腰部神経根の血行動態について基礎的研究を行った,11頭の豚を材料とし,吸入式水素クリアランス法を用いた.椎間孔の中央部位で神経根にプラチナ電極を刺入し、神経根内の血流方向を調べるために,椎間孔の近位部,遠位部,近位部と遠位部との両方,とで順次神経根にクリッピングを行い血流量を測定した,6頭では脊髄血流量も同時に測定した.この結果,椎間孔中央部位での腰部神経根の血流は,遠位から近位方向へ向かう流れが優位であることが示され,一方,脊髄血流量はいずれの部位のクリッピングにおいても有意には変動しなかった.
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.