Japanese
English
論述
神経障害性膝関節症の診断と治療における問題点と考察
Clinical Significance of Neuropathic Arthropathy
廣畑 和志
1
Kazushi Hirohata
1
1神戸大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Kobe University School of Medicine
キーワード:
Charcot joint
,
neuropathic arthropathy
Keyword:
Charcot joint
,
neuropathic arthropathy
pp.238-252
発行日 1987年3月25日
Published Date 1987/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907566
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抄録:神経障害性膝関節症に於いてなお論議されるべき点が,変形性膝関節症とその周辺の変性疾患との鑑別診断と観血的治療法に残されている.進行性の関節破壊を抑制するためには初期診断が重要であるが,特に変形性膝関節症,骨壊死,ステロイド関節症,偽痛風との鑑別に難渋することがある.ここでは,まず神経障害性関節症の一般臨床所見を述べ,今のところ早期診断の規準がないために著者が誤診した5症例の主な臨床所見を呈示し,更に,2例の追跡調査結果を報告して確定診断の目安とした.次いで治療に関しては,3例の定型的膝関節症に対して行われた関節固定術と人工関節置換術の症例の追跡調査成績を掲載し,同時に非手術側の自然経過の観察結果を報告している.最後に,神経障害性膝関節症の鑑別の要点と治療上の問題点について著者の見解を述べた.しかし,関節水腫の発生機序,生検組織の診断学的価値と神経障害と関節症進展の関連性については結論は出せなかった.
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