Japanese
English
臨床経験
Arnold-Chiari Malformationによる神経病性肩関節症の1例
A Case Report of Neuropathic Arthropathy of the Shoulder joint Caused by Arnold-Chiari Malformation
須藤 啓広
1
,
舘 靖彦
1
,
西村 龍彩
1
,
中川 重範
1
,
塩川 靖夫
1
,
荻原 義郎
1
,
鶴田 登代志
1
Akihiro Sudo
1
1三重大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Mie University Medical School
キーワード:
アーノルドキアリー奇形
,
Arnold-Chiari malformation
,
神経病性関節症
,
neuropathic arthropathy
,
脊髄空洞症
,
syringomyelia
Keyword:
アーノルドキアリー奇形
,
Arnold-Chiari malformation
,
神経病性関節症
,
neuropathic arthropathy
,
脊髄空洞症
,
syringomyelia
pp.71-74
発行日 1985年1月25日
Published Date 1985/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907108
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抄録:Arnold-Chiari Malformationによる脊髄空洞症に起因した神経病性関節症の報告例は稀である.今回我々はこの稀な症例を経験したので報告する.
症例:57歳女性.昭和58年7月以来の右肩関節部腫脹,鈍痛を主訴として8月9日当科を受診した.右肩関節は著明に腫脹し,発赤,熱感を有するも疼痛の訴えは少なかった.神経学的には片側性に温痛覚,触覚の低下があり,PSRは両側とも亢進し,Babinski反射が右で陽性であった.入院時検査では梅毒反応陰性,空腹時血糖正常,尿糖陰性であった.単純X線像では右上腕骨の著明な骨破壊像と多くの遊離体を認めた.又,Myelographyで小脳扁桃によると思われるC1までの陰影欠損があり,6時間後のCTでC3〜C6までの中心管に造影剤貯留を認めた.以上より上記疾患が考えられたので,8月25日Resection Arthroplastyが施行された.その後,脳神経外科にて,後頭下開頭術,椎弓切除術及び空洞〜くも膜下腔シャント術が施行され,目下経過観察中である.
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