Japanese
English
論述
悪性軟部腫瘍の肺転移
An Analysis of Pulmonary Metastasis in Soft Tissue Sarcomas
姥山 勇二
1
,
後藤 守
1
,
山脇 慎也
1
,
井須 和男
1
,
小六 哲司
2
,
山城 勝重
3
,
宮川 明
3
Yuji Ubayama
1
1国立札幌病院整形外科
2国立札幌病院呼吸器内科
3国立札幌病院病理
1Department of Orthopedic Surgery, National Sapporo Hospital
キーワード:
悪性軟部腫瘍
,
soft tissue sarcomas
,
肺転移
,
lung metastasis
,
化学療法
,
chemotherapy
Keyword:
悪性軟部腫瘍
,
soft tissue sarcomas
,
肺転移
,
lung metastasis
,
化学療法
,
chemotherapy
pp.796-805
発行日 1985年7月25日
Published Date 1985/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907223
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抄録:我々が扱った170例の悪性軟部腫瘍から肺転移の病態を検討した.肺転移の大半は原発巣の初回治療から2年以内に出現し,1年以内で死亡する.胸部X線像からみた肺転移巣の増殖形態には,腫瘍の大きさと数との増殖関係から,multiple nodular type,massive type,mixed type,の3つに分類される.このtypeと組織型や予後に明らかな関連性がみられた.肺転移巣の発育進展様式には,肺内転移,肺表面転移,胸膜転移の3つの異なった様式がみられる.肺表面および胸膜転移巣は胸部X線像にて病巣早期から発見することは難しくその検索にはCTが有用である.肺表面および胸膜転移巣は血胸や胸膜炎などの重篤な続発症を生じ易く予後に大きな影響をもたらすので,肺転移の診断・治療にあたってはこれらの病巣の有無を把握しておくことが重要である.
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