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特集 脊椎・脊髄外科診断学の進歩(第14回日本脊椎外科研究会より)
脊髄誘発電位測定により手術適応または手術範囲を決定した症例について
Significance of Evoked Spinal Potential Measurement in Deciding Spinal Levels to Be Decompressed Surgically
田中 弘美
1,3
,
黒川 高秀
2
,
中村 耕三
1,3
,
星野 雄一
2
,
小林 正之
2
,
飯塚 正
2
Hiromi Tanaka
1,3
1東京大学医学部附属病院分院整形外科
2東京大学医学部整形外科
3現:埼玉医科大学総合医療センター整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, The University of Tokyo Branch Hospital
キーワード:
evoked spinal cord potential
,
myelopathy
,
radicuropathy
,
the dicision of operation
,
the level of decompression
Keyword:
evoked spinal cord potential
,
myelopathy
,
radicuropathy
,
the dicision of operation
,
the level of decompression
pp.475-482
発行日 1986年4月25日
Published Date 1986/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907403
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抄録:脊柱管内の物理的因子により麻痺を生ずる疾患の診断,手術方法,除圧範囲を決定する際に臨床症状と形態学的な検査方法だけでは解決できない問題が少なくない.その際脊髄誘発電位測定を行い,その所見により手術適応または除圧範囲を決定して手術効果のえられた症例がある.これらの症例を検討してみると 1)脊髄障害の範囲の決定,2)クモ膜のう腫の責任高位の決定または,3)頸椎症性脊髄症における神経根症の合併の有無の判定に本検査法が有用であった.いずれも測定に先だって臨床所見を整理検討して問題点を明確にし,可能性のある障害高位をある範囲にあらかじめ限定できた症例であった.本検査法の結果の解釈には刺激,導出の各電極の位置を確認する必要があり,さらに術前の測定結果を術中除圧前に直視下で再現して確かめることが重要である.また本検査法は白質,灰白質の一部の活動電位しか測定できないことを認識する必要がある.
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