Japanese
English
特集 脊椎・脊髄外科診断学の進歩(第14回日本脊椎外科研究会より)
頸部脊髄症における体性感覚誘発電位についての検討
Study of Somatosensory Evoked Potentials in Cervical Spondylotic Myelopathy
田中 真一郎
1
,
小野村 敏信
1
,
渡辺 秀男
1
,
小林 一朗
1
,
中島 幹雄
1
Shinichiro Tanaka
1
1大阪医科大学整形外科学教室
1Department of Orthopedic Surgery, Osaka Medical College
キーワード:
頸部脊髄症
,
cervical spondylotic myelopathy
,
体性感覚誘発電位
,
somatosensory evoked potential
,
短潜時体性感覚誘発電位
,
short latency somatosensory evoked potential
,
脊髄誘発電位
,
spinal evoked potential
Keyword:
頸部脊髄症
,
cervical spondylotic myelopathy
,
体性感覚誘発電位
,
somatosensory evoked potential
,
短潜時体性感覚誘発電位
,
short latency somatosensory evoked potential
,
脊髄誘発電位
,
spinal evoked potential
pp.483-491
発行日 1986年4月25日
Published Date 1986/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907404
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:頸部脊髄症20例における,体性感覚誘発電位の潜時と臨床症状の術前後推移について検討した.各潜時は身長と相関し,各々の比較には身長1m当たりの補正値を用いる必要がある.身長補正値ではN9は正常域であったが,N11,N13,N20,P38は潜時の延長を認めた.頂点間潜時のうちN9-N13潜時の身長補正値(N9-N13/m)は頸部脊髄症の障害評価の一つの手段となりえる可能性がある.これはJOA scoreが改善するとともに短縮する傾向が認められた.N9-N13/mは正常値が2.3±0.2msec/mであり,これが3.0msec/m以上であればC4-5椎間板レベル以上に障害高位をもつmyelopathyと考えられた.
P38潜時の身長補正値もJOA scoreの改善と対応する傾向があった,P38は振動覚障害の強い例では波形が不安定であり,回復とともに安定した波形が得られた.
Copyright © 1986, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.