Japanese
English
論述
骨肉腫に対するシスプラチンの使用経験
The Experiences of the Treatment with Cisplatin for Osteosarcoma
鈴木 勝美
1
,
稲田 均
1
,
木野 旬
1
,
山口 博志
1
,
横角 健二
1
,
須藤 啓広
1
,
舘 靖彦
1
,
荻原 義郎
1
Katsuyoshi Suzuki
1
1三重大学医学部整形外科教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Mie University School of Medicine
キーワード:
osteosarcoma
,
chemotherapy
,
cisplatin
Keyword:
osteosarcoma
,
chemotherapy
,
cisplatin
pp.49-54
発行日 1988年1月25日
Published Date 1988/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907761
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抄録:【目的】骨肉腫に対するシスプラチンの治療効果が検討された.【対象症例】当教室でシスプラチンを投与された骨肉腫患者は9例であった.そのうち,評価可能な病巣を有していたのは5例(転移巣4例,原発巣1例)であり,補助化学療法として用いられたのは4例(そのうち1例は肺切後)であった.投与回数は1〜6回で平均3.8回,1回の投与量は80〜100mg/m2であった.【結果】転移巣を有した4例はいずれも補助化学療法としてMTX大量療法が行われた症例であり,この4例では治療効果は認められず小山・斉藤の効果判定基準ではいずれも進行(PD)と判定された.原発巣に対して用いられた1例ではAyalaの術前化学療法の効果判定基準でII-Aであった.それに対し,術後に補助化学療法として用いられた4例は治療終了後7ヵ月から2年4ヵ月(平均1年8ヵ月)で局所再発および遠隔転移を認めておらず現在までのところ有効と判定されている.
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