Japanese
English
論述
棚障害の切除,非切除例の比較検討
Comparative Study of Resection and Non-resection Therapy of the Plica Synovialis Syndrome
西島 雄一郎
1
,
山崎 安朗
1
,
東田 紀彦
1
Yuichiro Nishijima
1
1金沢医科大学整形外科学教室
1Department of Orthopedic Surgery, Kanazawa Medical University
キーワード:
棚障害
,
plica synovialis syndrome
,
鏡視下切除
,
arthroscopic resection
Keyword:
棚障害
,
plica synovialis syndrome
,
鏡視下切除
,
arthroscopic resection
pp.1152-1156
発行日 1985年10月25日
Published Date 1985/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907273
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:棚障害の非切除例13例13膝と,鏡視下切除例27例32膝の予後成績を検討した.非切除例は優,良合わせると62%で,切除例のそれは81%であった,疼痛改善までの期間は切除例の方がはるかに短期間であった.年齢と予後との関係を見ると,10歳〜20歳台では切除,非切除例とも予後は良好であるが,30歳台以降になると,不可例の方が多かった.榊原の分類から見た棚の正常と予後との関係を見ると,B型は切除,非切除例とも予後は良好であり,C型では,非切除例より,切除例の方が予後良好であった.A型の予後は切除,非切除例とも予後良好とは言えなかった.以上の結果から棚障害の手術適応を論じれば,10〜20歳台のB型の棚障害は必ずしも切除する必要はないが,C型の棚は切除すべきであろう.A型の棚や,30歳台以降の棚症例は棚障害の診断そのものに問題があることが多いので,その手術適応の決定には細心の注意が必要である.
Copyright © 1985, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.