Japanese
English
臨床経験
坐骨神経に発生した巨大な孤立性神経鞘腫の1症例
A Case Report of Giant Solitary Neurilemmoma of the Sciatic Nerve
鈴木 基広
1
,
永野 柾巨
1
,
泰江 輝雄
1
,
福島 明
1
,
佐藤 功一
1
,
小勝 薫
1
,
三浦 妙太
2
Motohiro Suzuki
1
1佼成病院整形外科
2佼成病院病理科
1Department of Orthopedic Surgery, Kosei General Hospital
キーワード:
神経鞘腫
,
neurilemmoma
,
坐骨神経
,
sciatic nerve
,
孤立性
,
solitary
,
末梢神経
,
peripheral nerve
,
良性
,
benign
Keyword:
神経鞘腫
,
neurilemmoma
,
坐骨神経
,
sciatic nerve
,
孤立性
,
solitary
,
末梢神経
,
peripheral nerve
,
良性
,
benign
pp.1103-1106
発行日 1985年9月25日
Published Date 1985/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907265
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抄録:坐骨神経に発生した巨大な孤立性神経鞘腫の一例を経験したので報告した.症例は48歳男性.約10年前,左大腿後面に無自覚性の小結節を生じ,漸次増大した.来院時,腫瘤は24cm×25cm,弾性硬で圧痛があった.術前検査により悪性新生物を考えて手術を行った.腫瘤は大腿二頭筋の深部に存在し,被膜に包まれ,坐骨神経本幹に連続していた.大きさは19cm×13cm×12cm,重さ1,852gと巨大な腫瘍であった.割面は充実性で,肉眼的には黄白色で一部に出血巣が認められた.病理組織はAntoni A型とAntoni B型の混合型の神経鞘腫であった.坐骨神経に発生する腫瘍には悪性のものが多く,神経鞘腫で,本症例のごとく巨大なものは,今日まで報告がなされていない.症例は術後5年間の経過観察をするも,再発の徴候なく,元気に社会生活を送っている.
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