Japanese
English
論述
人工膝関節全置換術後に於ける非置換膝蓋骨の位置変化について
Roentogenographic Studies on the Non-replacing Patellar Shifts in T.K.R.
中村 信也
1
,
内田 詔爾
2
,
森重 登志雄
2
,
川村 晴也
2
,
伊志嶺 孝一
2
Nobuya Nakamura
1
1東京大学医学部整形外科教室
2東京都立墨東病院リウマチ科
1Department of Orthopaedic Surgery, Faculty of Medicine, University of Tokyo
キーワード:
人工膝関節全置換
,
total knee replacement
,
膝蓋骨
,
patella
,
膝蓋骨移動
,
patellar shift
Keyword:
人工膝関節全置換
,
total knee replacement
,
膝蓋骨
,
patella
,
膝蓋骨移動
,
patellar shift
pp.227-232
発行日 1985年3月25日
Published Date 1985/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907135
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抄録:人工膝関節全置換術の膝蓋骨非置換例において膝蓋骨の位置変化を調べた.対象はキネマチック式膝関節の32人54膝であり,X線フィルムで計測を行い経時的に追跡した.その結果膝蓋骨は下方と外側への二移動がみられた.二移動は術前より存在していたが,下方移動は術後1年目で著明化しており,外側偏位は術直後改善されるが経過と共に再び偏位を生じていた.下方移動は術後の膝蓋腱の短縮が,外側偏位は術前の力が残存しているためと思える.二移動と臨床の関係は下方移動の場合膝屈曲制限,外側偏位は疼痛が関与していると思われる.二移動に対し非置換膝蓋骨は新関節面を形成し対応しやすいが,置換された場合新たな問題を生ずるおそれがある.
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