Japanese
English
臨床経験
左鎖骨骨内ガングリオンの1例
Intraosseous Ganglion of Left Clavicula Report of One Case
藤井 正敏
1
,
杉村 功
1
,
堀 司郎
1
,
氏川 和育
1
,
黒木 秀尚
1
Masatoshi Fujii
1
1社会保険広島市民病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Hiroshima City Hospital
キーワード:
骨内ガングリオン
,
intraosseous ganglion
,
鎖骨
,
clavicula
Keyword:
骨内ガングリオン
,
intraosseous ganglion
,
鎖骨
,
clavicula
pp.75-78
発行日 1985年1月25日
Published Date 1985/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907109
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抄録:左鎖骨に発生した骨内ガングリオンの1例を経験した.我々の渉猟しえた範囲では,鎖骨に発生した骨内ガングリオンの報告は欧米で6例,本邦例は認められず稀な症例と思われるので報告する.症例は51歳女性で,主訴は左肩鎖関節部の疼痛と腫瘤であった.レ線で左鎖骨遠位端に嚢腫様陰影とそれに接する軟部腫瘤陰影を認めた.手術を行い骨軟部病変を一塊として摘出し病理組織学的検討を行い,骨内・外嚢腫をガングリオンと診断した.我々の症例は骨内外に存在するガングリオンで,お互いは骨欠損部より侵入した結合織によって結合されていた.この症例の発生原因について次の2つを考えた.第1は,骨内ガングリオンが骨外に脱出した可能性.第2に,何らかの原因で骨内に結合織が侵入し骨内外の結合織がムコイド変性をおこし,それぞれ別個に骨内外にガングリオンを形成した可能性である.
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