視座
学会のありかたについて
棈松 紀雄
1
1名古屋市立大学・整形外科
pp.1313
発行日 1984年12月25日
Published Date 1984/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907080
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今年も6月の絶好の季節のもとに,札幌で盛大な日本整形外科学会が催された事は御同慶に堪えない次第です.ただ,今回,目を見張った事が一つあったので今後の為にやはり発言したかたの意図をも尊重して皆で考えるべきではないかと思う.それは評議員会の議題の中に会員の一人,これは札幌地区から出ておられるかたですが,そのかたが学会参加費の値上げを提案している.過去こういう生ぐさい話はあまりきかないわけですが,こんどの学会開催にあたり,1億何千万円かかる.今年は1万円ちょっと越えた参加費を徴収したが,それでも到底焼け石に水であるということを言っておられた.そして来年からはできるならば外国の学会みたいに参加費を5万円にでも6万円にでもして,それで自分達で学会を運営すべきではないかという発言でしたが,評議会最後の議題で,そう多くのディスカッションもなくすぐ終ったわけです.ところが翌日総会の席でやはり評議員の一人のOさんが,それを引きつぎ,昨日具体的に1億何千万円という数字が出たけれども,さて今までの学会長さんはいくらかかったか,ここで御披露願いたいということを発言しました.ところが学会長経験者は沢山おられましたが,皆さん黙して語らずという状態でした.
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