Japanese
English
臨床経験
開放性脊髄髄膜瘤に伴う重度脊椎後彎に対する脊椎椎体骨切り術の1例
Spinal Osteotomy of the Kyphosis in Open Myelomeningocele
中村 茂
1
,
岩谷 力
1
,
山崎 駿
2
,
熊野 潔
3
,
藤原 将登
4
Shigeru NAKAMURA
1
1静岡県立こども病院整形外科
2静岡県立こども病院脳神経外科
3東大整形外科
4藤原整形外科
1Department of Pediatric Orthopedics, Shizuoka Childrens's Hospital
キーワード:
脊椎骨切り術
,
spinal osteotomy
,
先天性後彎
,
congenital kyphosis
,
開放性脊髄髄膜瘤
,
open myelomeningocele
Keyword:
脊椎骨切り術
,
spinal osteotomy
,
先天性後彎
,
congenital kyphosis
,
開放性脊髄髄膜瘤
,
open myelomeningocele
pp.1179-1183
発行日 1982年11月25日
Published Date 1982/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906641
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胸腰部の開放性脊髄膜瘤は,高位神経麻痺と脊椎後彎を伴い,治療に多くの問題点がある.それらは脊髄髄膜瘤が,後彎頂椎部に存在するため,神経組織を温存した瘤形成術が困難である,頂椎部での骨隆起により褥創ができやすく,瘤感染の危険性が高い,後彎のため背臥位が取りにくく,発達上障害となる,坐位バランスが悪く,補装具装着も困難になるなどである.従来このような重度麻痺を伴う二分脊椎児は,予後不良として,積極的治療が行われることは少なかった.しかし,新生児期より適当な医学的管理を行えば,生命予後は絶対的不良ではなく,麻痺も知能も尿路機能も,一応良好に保たれるようになり,療育上障害となる問題に対しては,積極的治療が必要となってきた.我々は,脊髄髄膜瘤に伴う脊椎後彎に対し,椎体骨切りにより,瘤形成術と後彎矯正を行ったので報告する.
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