視座
日整会総会をふりかえつて
宮城 成圭
1
1久留米大学・整形外科
pp.835
発行日 1980年9月25日
Published Date 1980/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906196
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第53回日本整形外科学会総会を無事に終了して3ヵ月を経過した.会長として,総会のあり方を考えてみたい.
かつて,学問が余り分化するとその学問は崩壊するのは過去の歴史が示していると聞いたことがあり,このことが深く脳裏に刻みこまれている.整形外科の領域では取扱われる対象が広範,多岐にわたり,その何れもが専門的に深く掘り下げられている.総会にはいろいろな意味があるが,分化した関連学会や研究会の成果を統合する場とすることに大きな意義があると考え,「分化と統合」をモットーに運営を企図した.そのため,でき得る限り多くの関連学会や研究会に出席し,内容を消化したいと考えたがを30を越す現状では到底不可能であることを悟つた.そこでプログラム編成に具現しようと考えて,各分野の専門家の方々にプログラム委員をお願いすることとしてリストアップすると100名に近くなり,一堂に会して討議することが困難となり,勢い書類審査の方法しかなくなつた.こうしてプログラムを編成したが会員諸士に意図が伝わつたかは疑問に思つている.
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