視座
日整会認定医制度の在り方を考える
河合 伸也
1
1山口大学医学部整形外科
pp.833-835
発行日 1999年7月25日
Published Date 1999/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902748
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時の流れにしたがって,人々の考え方やニーズは着実に変化しています.考え方やニーズが変化しつつあるなかで,制度や組織が膠着していると,時代の要請に即応できなくなります.敗戦後から我が国が急速に蘇り,経済大国に至ったことは当時のシステムが有効に機能し,そのなかで国民が一丸となって献身的な努力を行ってきた成果でしょう.しかし,時が経るにつれ我が国のシステムはすっかり膠着し,経済成長の低迷と相俟って,国際的な観点からは十分に機能を発揮することができなくなりました.今はグローバル・スタンダードの名のもとに,我が国のあらゆる領域のシステムに改革が迫られています.財政,行政,金融,経済構造,教育,社会保障制度などの領域でシステムの改革が行われている所以です.まさに明治維新以来の「第3の開国期」であり,「ビッグバン」です.医療においても急速な改革が進行中であり,その概要については本誌昨年11月号の視座で大井利夫先生の「医療ビッグバンと整形外科」に記載されています.最近の日常会話には「規制緩和」「市場原理」「医療効率」「DRG/PPS」「マネージド・ケア」「EBM」「選択と競争」等の言葉が常識的に飛び交っています.時代の移り変わりを感じざるを得ません.医療面においても今まで以上に「質と効率」の向上が求められており,しかも国際基準(アメリカン・スタンダードかも知れませんが)に合致することが要求されています.
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