Japanese
English
論述
Riemenbügel法による先天股脱整復のメカニズム
Mechanism of reduction by Pavlik-Harness in congenital dislocation of the hip
岩崎 勝郎
1
,
鈴木 良平
1
Katsuro IWASAKI
1
,
Ryohei SUZUKI
1
1長崎大学医学部整形外科学教室
1Dept. of orthop. surg., Nagasaki university, school of medicine
キーワード:
自然整復
,
spontaneous reduction
,
下肢自動運動
,
active movement of the legs
,
下肢の重力
,
gravity of the leg
,
内転筋拘縮
,
adductor contracture
,
骨頭核変形
,
ischemic necrosis
Keyword:
自然整復
,
spontaneous reduction
,
下肢自動運動
,
active movement of the legs
,
下肢の重力
,
gravity of the leg
,
内転筋拘縮
,
adductor contracture
,
骨頭核変形
,
ischemic necrosis
pp.38-45
発行日 1980年1月25日
Published Date 1980/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906051
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はじめに
乳児先天股脱の治療においてRiemenbügel(以下Rbと略)の有用性は広くみとめられており,本装具を装着することにより80〜90%の脱臼が整復され数カ月後には臼蓋形成不全も消失して良好な股関節に発育していくという臨床的な事実は多くの人により証明されてきている.しかしこのRbにより脱臼が整復されるメカニズムに関してはいまだ不明の点が残されており,この整復理論の不明確さが,Rb装着の実際においていくつかの混乱をまねいているとも言える.
Rbの整復理論に関してはPavlik1),Mittelmeier2),坂口3)らがそれぞれ自己の見解を報告しているが,これらにおいて共通する点はRb装着下における下肢の自動運動が脱臼を整復させる力として作用するということである.一方鈴木4)はこの整復作用に下肢の重量が関与している事を示唆している.
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