Japanese
English
シンポジウムII Riemenbügel法不成功例の原因と対策
先天股脱のRiemenbügel法不成功例の原因と対策
The Causes and Treatment of Unsuccessful CDH cases Treated by Pavlik Bandage
山田 勝久
1
,
蜂谷 将史
2
,
杉本 康三
2
,
平井 三知夫
2
,
土屋 弘吉
3
,
古橋 一正
3
,
山本 真
4
,
山下 勇紀夫
4
Katsuhisa YAMADA
1
1横浜南共済病院
2横浜南共済病院整形外科
3横浜市立大学医学部整形外科学教室
4北里大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopedic Surgery, Yokohama Minami Kyosai Hospital
キーワード:
先天股脱
,
CDH
,
Pavlik bandage
,
観血整復
,
open reduction
,
先天股脱難航例
,
difficult cases of CDH
Keyword:
先天股脱
,
CDH
,
Pavlik bandage
,
観血整復
,
open reduction
,
先天股脱難航例
,
difficult cases of CDH
pp.278-284
発行日 1981年3月25日
Published Date 1981/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906305
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はじめに
今世紀前半においては,先天股脱の治療に対する幾多の先人の業績が,そのまま整形外科学の進歩の歴史であるといつても過言ではなかろう.そして後半に入つてからは,早期発見,早期治療が一般化し,先天股脱の多くは乳児期に治療されるようになつたが,治療成績は必ずしも良好なものばかりではなかつた.しかるに,Pavlikの考案したR. B.法の出現によつて,従来では考えられないような治療成績が得られるようになつた.特に骨頭変化の減少は顕著で,最近では骨頭変化の症例報告もみられる程である.しかし,それでも先天股脱のすべてがR. B.法で整復されて完全治癒するはずはなく,内外の報告をみても,完全脱臼の整復率は50%〜90%で,85%前後のものが最も多い.そしてR. B.法のみで自然整復されたものの方が整復されないものより治療成績が良いことも共通している.そこで自然整復率を上げれば,成績は更に向上するであろうと整復法に工夫を加えようと考えたのは自然の成り行きであろう,屈曲を強めたり,膝の下にpaddingをしたり,腹臥位をとらせたり,開排をつよめるように後面に補助バンドをつけたりしたのもそのあらわれであるが,後二者のように骨頭変化を助長するような結果になつたものもある.
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