Japanese
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臨床経験
悪性腫瘍脊椎転移に伴う脊髄麻痺について
Neuropathological study on the paraplegia due to spinal metastases
柴崎 啓一
1
Keiichi SHIBASAKI
1
1国立療養所村山病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, National Murayama Hospital
pp.1203-1211
発行日 1979年12月25日
Published Date 1979/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906037
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悪性腫瘍の脊椎転移に伴う脊髄麻痺は比較的しばしばみられる症候であり,本症候に関する報告は内外に多数みられている.特にその臨床像あるいは治療法については種々報告されているが1,6,17,24,34),本症候の脊椎および脊髄の病理所見に関する報告は少なく22),その病態にはなお不明の点が残されている.
転移性脊椎腫瘍およびそれに伴う脊髄麻痺は悪性腫瘍症例の終末像に近い症候の一つであり,姑息的処置あるいは一過性効果を目的とした手術等が選択されることが多い.しかしながら,診断および治療法の進歩に伴い悪性腫瘍の部位および種類によつては比較的長期間の生存が期待できるようになつた現在,二次的脊髄麻痺についても脊椎および脊髄病態の正確な把握のもとに積極的に対処すべきと考える.
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