Japanese
English
臨床経験
Calcar femorisのない症例に対する全人工股関節置換術—Eichlerのtrochanter plateについて
Total hip replacement for the cases without the calcar femoris: Eichler's trochanter plate
藤原 紘郎
1
,
尾上 寧
1
,
安田 舜一
1
,
栗田 英明
1
,
松井 護
1
,
妹尾 泰利
1
,
角南 義文
2
Hiroo FUJIWARA
1
1水島中央病院整形外科
2岡山大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopedic Surgcry, Mizushima Central Hospital
pp.1212-1216
発行日 1979年12月25日
Published Date 1979/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906038
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はじめに
Calcar femorisが全人工股関節置換術(以下T. H. R.と略す)に際し,非常に重要な役割りを果たしているという考え方は一般的のようである.しかし大腿骨頸部内側骨折偽関節でこのcalcar femorisが吸収されている場合や,単純人工骨頭置換術後あるいはT. H. R.後prosthesisのsinkingによつてcalcar femorisが消失している場合にT. H. R.の適応のある症例がある.このようにcalcar femorisのない症例に対してEichlerはprosthesisのcollarの下にplateを置き,大転子と小転子を結ぶ高さでの切断面全体にprosthesisの荷重がかかるようなtrochanter plateを開発している.われわれはEichlerにこのtrochanter plateを直接紹介される機会をもち,このようなcalcar femorisのない症例のT. H. R.に使用し,短期間ではあるが好成績を得ているのでその有用性を症例とともに報告する.
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