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シンポジウム 最近の抗リウマチ剤の動向
最近の抗リウマチ剤の動向
Recent trend in anti-rheumatic drugs
七川 歓次
1
Kanji SHICHKAWA
1
1滋賀医科大学整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Shiga University of Medical Science
pp.900-905
発行日 1979年9月25日
Published Date 1979/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905987
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抗リウマチ剤として最も繁用されているのは,いうまでもなく非ステロイド抗炎症剤である.最近では新しいものが次々とあらわれてきて,選択に迷うのが実状である.というのも,効果の点でも副作用の点でも格段の差があるわけではなく,新しいものが古いものよりもすぐれているとは限らず,その選択に微妙なものがあるからである.
二重盲検法によつて二つの非ステロイド抗炎症剤の効果を比較しても,両者に有意の差の出ることは滅多にない.むしろ副作用の方で有意差の出ることの可能性の方が大きい19).そこで実際に患者に非ステロイド抗炎症剤を投与するさいに,漫然と選んでも大差ないという印象をもつことになるが,最近ではこういうように有効率をパーセントで理解するのではなしに,患者個個について,ある薬剤に対して反応するものとしないもの,という風に理解されるようになつた.
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