Japanese
English
臨床経験
肩甲下部以外に発生した弾性線維腫(Elastofibroma)の臨床病理学的検討
Clinicopathological study of extra-subscapular elastofibroma
長嶺 信夫
1
,
野原 雄介
2
,
伊藤 悦男
2
Nobuo NAGAMINE
1
1琉球大学保健学部付属病院外科
2琉球大学保健学部付属病院病理
1Department of surgery, College of Health Scicnces, University of the Ryukyus
pp.282-289
発行日 1979年3月25日
Published Date 1979/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905876
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はじめに
弾性線維腫は稀な軟部組織腫瘍であり,自験例を除くと海外例を含めわずかに81例の報告例があるにすぎない.これらの弾性線維腫の発生部位はほとんど肩甲下部であり,肩甲下部以外に発生した弾性線維腫の報告は著者の症例以外にわずかに5例の報告をみるのみである.
著者は1978年9月1日までにすでに140例の弾性線維腫症例を経験している.これは海外例を含めた全報告例221例の63%をしめ驚異的な症例数である.これら140例のうち今回は肩甲下部以外に弾性線維腫が発生した25例を中心に報告する.この中には現在までに報告のみられない右肩甲下部,両側側胸部,両側肘下部計7か所の弾性線維腫発生例や,両側肩甲下部,左肘下部,右坐骨結節部計4か所の弾性線維腫発生例も含まれている.
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