臨床経験
頸椎後縦靱帯骨化を有しながら他の原因で発症した脊髄症症例について
栗原 章
1
,
片岡 治
1
,
謝 典穎
1
Akira KURIHARA
1
1神戸大学医学部整形外科学教室
pp.935-941
発行日 1978年10月25日
Published Date 1978/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905786
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はじめに
頸椎後縦靱帯骨化(以下OPLL)が,頸部脊髄症を惹起することは,よく認識されているが,一方,頸椎にOPLLが認められても無症状のものもあることも知られている1〜4,7).さらに,頸椎にOPLLを有するものは,他の脊椎管構成靱帯の骨化を伴うことも多い2,5,6).従つて,頸椎にOPLLがみられ,脊髄症状を呈する症例の診断と治療にあたつては十分な検討を要する.今回,われわれは,頸椎にOPLLを有しているが,OPLL以外の原因で脊髄症を発症していると考えられ,それに対応した観血的治療を行なつた症例について検討した.
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