Japanese
English
論述
頸椎後縦靱帯骨化症の病態
Pathology on ossification of posterior longitudinal ligament in the cervical spine
後藤 澄雄
1
Sumio GOTO
1
1千葉大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Chiba University School of Medicine
pp.1175-1184
発行日 1979年12月25日
Published Date 1979/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906033
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はじめに
1960年,月本17)の剖検報告以来,本邦に多発するミエロパチー起因疾患として注目されてきた頸椎後縦靱帯骨化症(OPLLと略す)の病態成因については,すでに多くの研究がなされ11,19),病態はある程度明らかになりつつある.OPLLに見られる後縦靱帯の石灰化組織(以下では後縦靱帯骨化組織と呼ぶ)は骨単位を有する異所性骨化組織であることが確認されている.
一方,成因については,全身的体質的要因,老年性変化,外傷,炎症,中毒,力学的要請1),糖尿病との関連など多くの因子の関与が唱えられ,頸部脊椎症,強直性脊椎骨肥厚症(Forestier病),強直性脊椎炎との関連が問題とされてきたが,主たる成因については諸家の見解に大きなへだたりがある.
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