特集 脊椎の炎症性疾患
Pott麻痺39症例の手術成績について
百町 国彦
1
,
中下 健
1
,
依田 有八郎
1
,
藤田 正樹
1
,
金田 清志
2
,
藤谷 正紀
2
,
本間 信吾
2
,
樋口 政法
2
Kunihiko HYAKUMACHI
1
1国立療養所札幌南病院整形外科
2北海道大学医学部整形外科学教室
pp.362-370
発行日 1978年4月25日
Published Date 1978/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905700
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いとぐち
脊椎カリエスの患者発生率は,種々の抗結核剤の開発や公衆衛生医療活動の普及により,近年著明に減少し,一般の官公立病院では,活動性の病巣を有して来院する症例は年間1〜2名ともいわれている.しかし,当科では,国立療養所という特性もあつて,全道から集まつて来る症例は最近でも年平均20名前後あり,一向に減少しておらず,また,それらの中には,Pott麻痺,高度亀背,難治性瘻孔そして重症肺結核等の合併症を有するものが多く,年齢の高齢化も相俟つて,その治療に困難を覚える場合が少なくない.
以下,最近10年間のPott麻痺症例の手術成績を中心に,いささかの考察を加えて報告する.
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