臨床経験
大後頭孔付近に発生せるmeningiomaの3例—(Foramen magnum meningioma)
久保 健
1
,
村上 弓夫
1
,
馬場 逸志
1
,
黒瀬 靖郎
1
,
石川 進
2
,
日比野 弘道
2
,
児玉 安紀
2
,
山本 みゆき
3
,
糸賀 叡子
3
Takeshi KUBO
1
1広島大学医学部整形外科学教室
2広島大学医学部脳神経外科学教室
3広島大学医学部第三内科学教室
pp.883-890
発行日 1977年9月25日
Published Date 1977/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905590
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大後頭孔付近に発生せるmeningioma(foramen magnum meningioma)は,その臨床症状が多彩であり,脱髄疾患や頸椎変性疾患などとの鑑別が困難であるとされている8).Blom2)は本症が特徴的な神経症状を呈することよりnew syndromeとして紹介した.Cushing4)は本症をcraniospinal typeとspinocranial typeの2型に分類し,前者はforamen magnum上で脳幹の前方に発育したもので脳腫瘍に属し,後者はforamen magnumより下方で主として頸椎管に伸びたもので脊髄腫瘍に属するとしている.
最近,われわれは相次いでcraniospinal typeの1例とspinocranial typeの2例を経験したので文献的考察を加えて報告する.
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