論述
脊柱側彎症に対する後方固定術の遠隔成績について—Castによる矯正固定と術後早期離床例
渡辺 秀男
1
,
加藤 実
1
,
太田 和夫
1
,
児玉 芳重
1
,
小野村 敏信
2
Hideo WATANABE
1
1京都大学医学部整形外科学教室
2大阪医科大学整形外科学教室
pp.765-772
発行日 1977年8月25日
Published Date 1977/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905570
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はじめに
1917年および1924年にHibbsにより脊柱側彎症に対する脊椎後方固定術が報告されて3,4)以来,このHibbs法が本症に対する基本的な手術療法として広く行なわれるようになつた.その後,術後の外固定法としてturnbuckle castに代つてlocalizercast(Risser)が考案され12),更にHarringtonによるinstrumentationの開発5)は本症に対する観血的療法の成績を一段と向上させた.
しかし,脊椎固定術により獲得された矯正角の戻りをより少くするために,また偽関節の発生を防ぐために術後どの程度の期間臥床安静をとらせるべきかについては未だ多くの議論がある所である.
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