Japanese
English
論説
成人脊柱変形に対する二期的前後方矯正固定手術の成績
Surgical outcomes of two-staged anterior-posterior combined corrective fusion for adult spinal deformity patients
檜山 明彦
1
,
田中 真弘
1
,
加藤 裕幸
1
,
酒井 大輔
1
,
渡辺 雅彦
1
A. Hiyama
1
,
M. Tanaka
1
,
H. Katoh
1
,
D. Sakai
1
,
M. Watanabe
1
1東海大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Tokai University School of Medicine, Isehara
キーワード:
adult spinal deformity
,
lateral lumbar interbody fusion
,
two-staged anterior-posterior combined corrective fusion
Keyword:
adult spinal deformity
,
lateral lumbar interbody fusion
,
two-staged anterior-posterior combined corrective fusion
pp.1345-1350
発行日 2020年12月1日
Published Date 2020/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei71_1345
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は じ め に
成人脊柱変形,特に後弯では歩行能力の低下,バランス能力の低下,体幹筋力の低下などにより生活の質(QOL)の低下につながることが知られている1).症状の改善のために矯正固定術を行うことがあるが,多くは高齢者であるため併存する基礎疾患や骨脆弱性を有し,成人脊柱変形手術の合併症発生率は高い2).一般にrigidで冠状面や矢状面バランスがわるい成人脊柱変形の矯正手術では,脊柱骨切り術(3-column osteotomy:3CO,PSOやVCR)を併用した矯正が行われるが,神経合併症の発生率が高いことが知られており,近年では椎間板解離を低侵襲に行うことができるlateral lumbar interbody fusion(LLIF)を併用した前方解離が行われるようになっている3,4).
当院でも2016年以降,成人脊柱変形に対するLLIFのうちextreme lateral interbody fusion(XLIF)をまず行い,その約1週後に後方固定による矯正手術を行う二期的前後方矯正固定手術を行っている.そこで本研究では,当院で成人脊柱変形の診断で胸椎から骨盤までの矯正固定術例の術後成績を調査し,その問題点と改善点について考察した.
© Nankodo Co., Ltd., 2020