Japanese
English
臨床経験
黄靱帯骨化を伴った胸椎椎間板ヘルニアの2例
Thoracic Disc Herniation Associated with Ossification of Ligamentum Flavum
松井 稔
1
,
林 春樹
1
,
岡田 孝三
1
,
細谷 徹
2
,
大西 啓一
2
Minoru Matsui
1
1香川医科大学整形外科学教室
2姫路赤十字病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Kagawa Medical School
キーワード:
胸椎椎間板ヘルニア
,
thoracic disc herniation
,
黄靱帯骨化
,
ossification of ligamentum flavum
,
CTミエログラフィー
,
CT myelography
Keyword:
胸椎椎間板ヘルニア
,
thoracic disc herniation
,
黄靱帯骨化
,
ossification of ligamentum flavum
,
CTミエログラフィー
,
CT myelography
pp.1023-1027
発行日 1988年8月25日
Published Date 1988/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907932
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抄録:胸椎椎間板ヘルニアに黄靱帯骨化(以下OLFと略す)を合併した2症例を経験したので報告する.症例1は35歳男性,歩行困難と下肢知覚障害を主訴として来院した.CT myelography(以下CTMと略す)とCT disco graphyにてTh12/L1の椎間板ヘルニアと診断した.症例2は63歳男性.歩行困難と排尿障害を主訴としていたが,癩病に罹患していたため診断に難渋した.CTMでTh11/Th12とTh12/L1の2椎間において椎間板による前方圧迫を認めた.興味あることは,共にCTにてOLFによる脊柱管狭窄を認めたことであった.前方除圧と固定.簡便な装具による早期離床で軽快退院した.本病態の正確な診断には,CTMが有用であり,脊髄は前方から椎間板ヘルニアにより,後側方からOLFにより圧排され,V字型を呈していた.本2症例は,OLFによる脊柱管狭窄症を基盤とし,椎間板ヘルニアが契機となってmyelopathy発症に至ったものと考えられた.
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