特集 腰部脊柱管狭窄の諸問題
屍体晒骨標本による腰部脊柱管の形態学的研究
角田 信昭
1
,
上森 茂彦
1
,
脇田 𠮷樹
1
,
孫 欽明
1
,
丸井 俊一
1
,
秋山 徹
1
,
小野 哲男
1
,
芝 啓一郎
1
,
竹光 義治
2
Nobuaki TSUNODA
1
1九州大学医学部整形外科学教室
2旭川医科大学整形外科学教室
pp.677-685
発行日 1976年8月25日
Published Date 1976/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905380
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腰部脊椎管狭窄に骨性因子が関与する条件を検討するにはまずVerbiestのいうdevelopmental stenosisが存在するか否か,またもし存在すれば如何なる特徴を有するかを検討し,その上に立つて臨床症状との関連を追求する必要がある.Verbiestは47例の骨標本で計測したHuizingaのデータを参考に,術中前後径を計測し,骨性椎管狭小がcaudal nerve roots compressionに寄与する度合いを検討している.しかし体格の違う日本人にHuizingaやVerbiestの基準を当てはめることにはいささか難点がある.
また日本人について恒松は人類学的見地から屍体標本の椎体後上縁から椎弓内上縁までの距離で計測したが,これは最短距離を表わすものでなく実際的ではない.
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