論述
腸脛靱帯付着部剥離骨折について
三倉 勇閲
1
,
伊勢亀 冨士朗
1
,
末安 誠
1
,
水島 斌雄
1
Yuetu MIKURA
1
1慶応義塾大学医学部整形外科学教室
pp.49-55
発行日 1976年1月25日
Published Date 1976/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905300
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近年,産業,スポーツ,交通の隆盛に伴つて膝関節周辺部骨折にしばしば遭遇するところであるが,靱帯付着部の骨折は骨片が目立ちにくいこともあつて意外に看過されやすい.われわれは最近,腸脛靱帯付着部剥離単独骨折の2例と合併損傷の2例を経験した.腸脛靱帯の断裂および剥離骨折はきわめて稀なものであり,欧米においてもSecond12)(1879),Milch8)(1936),Smillie11)(1971)らの報告が散見されるに過ぎない.ここに自験例をもとに若干の考察を加えて報告する.
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