論述
後縦靱帯骨化の手術成績と手術法の選択
彦坂 一雄
1
,
平林 冽
1
,
細谷 俊彦
1
,
大平 民生
1
Kazuo HIKOSAKA
1
1慶応義塾大学医学部整形外科学教室
pp.751-760
発行日 1975年9月25日
Published Date 1975/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905235
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はじめに
1960年,月本の報告以来,頸樵後縦靱帯骨化の成因と治療に関し多くの研究や報告が行なわれてきた.しかしその発生機序については,いまだ各種の推論があるのみで確立されたものはなく,臨床的概念としての存在には異論はないが,本来一個の独立した疾患であるかどうかさえ,未だに疑問を残している.
治療においては,重症例を対象として観血的治療が行なわれてきたが,その手術法変遷をたどれば,頸部脊椎症と同様に扱われた時代,ついで椎弓切除術を中心とした時代を経て,現在は,年齢,骨化の形態,範囲など種々の要因を考えながら,前方,後方の侵襲を使いわける第3段階にあるといえる.
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