カラーシリーズ
関節鏡診断 4
渡辺 正毅
1
1東京逓信病院整形外科
pp.640-643
発行日 1975年8月25日
Published Date 1975/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905217
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慢性関節リウマチ(RA)の関節鏡所見は,diagnosticなものではないが,RAによく見られる比較的特徴ある所見がある.RA関節の内景は,個々の症例により,また病期によってまちまちであり,経過の長いものでは種々の変化が混在するものがある.このような多彩な病変を観察し正確な生検を行い,また反復実施することによって経過を追及したり,治療の効果を判定したり,あるいは手術適応の有無を検討するなど,関節鏡の役割は大きい.
RA関節病変の経過の模式図の一部を示すと第3図〜第8図のごとくで,滑膜は絨毛の増生・発赤・腫脹・混濁,滲出液ちょ留から,フィブリノイド変性,肉芽化,壊死が加わり,関節軟骨壊死は辺縁の虫喰いから,広範囲に及び,最終的には強直にすすむものと,変形脱臼を生じるものとに分れる.
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