視座
圧迫性脊髄麻痺に対する前方除圧の効果
岩原 寅猪
1
1慶応義塾大学
pp.645
発行日 1975年8月25日
Published Date 1975/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905218
- 有料閲覧
- 文献概要
脊椎の損傷,炎症,腫瘍などにはしばしば脊髄麻痺が合併するものである.麻痺が脊髄の挫創,軟化あるいは海綿化のような非恢復性変化に因るものではもちろん麻痺の恢復は望むべくもないが,麻痺が圧迫性因子によるものは上手に圧迫を除つてやることによつて,麻痺の恢復治癒が期待できる.
かつて,わたくしは脊髄損傷,脊椎カリエスに対してさかんに椎弓切除術を試みたことがある.当時われわれが為しえた脊髄の除圧法は主として後方からの椎弓切除であつた.
Copyright © 1975, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.