臨床経験
軟部骨原性肉腫の1例
荻野 幹夫
1
,
蜂須賀 彬夫
1
,
石上 英昭
1
Mikio OGINO
1
1国立東京第一病院整形外科
pp.699-701
発行日 1974年8月25日
Published Date 1974/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905037
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はじめに
四肢軟部より発生する悪性腫瘍の中には,本来その場所にある組織より由来し,かつその生産する細胞間質が本来そこにあるものである場合,たとえば線維肉腫,横紋あるいは平滑筋肉腫,脂肪肉腫,血管肉腫のごとき場合と,本来はそこにない組織を作る肉腫,たとえば骨原性肉腫,軟骨肉腫,悪性滑膜腫のごとき場合,およびまつたく未分化のものに分けることができる.その中で第2のグループに属するものは症例も少ないので多くの成書中にも簡単に触れられているに過ぎない.本文ではわれわれの経験した珍しい軟部横紋筋中に発生し,急速な経過をとつて死に至つた骨原性肉腫の1例を報告する.
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