Japanese
English
臨床経験
骨に原発した良性線維性組織球腫(fibrous histiocytoma)の1例
A case of benign fibrous histiocytoma of bone
荻野 幹夫
1
,
蜂須賀 彬夫
1
,
古谷 誠
1
,
浅井 春雄
1
,
小坂 正
1
,
小杉 雅英
1
Mikio OGINO
1
1国立病院医療センター整形外科
1Dept. of orthop. surg., National medical center hosp.
キーワード:
良性線維性組織球腫
,
benign fibrous histiocytoma
Keyword:
良性線維性組織球腫
,
benign fibrous histiocytoma
pp.82-85
発行日 1980年1月25日
Published Date 1980/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906057
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
軟部組織に原発する線維性組織と組織球の混在する幾つかの病変を,fibrous histiocytomaの概念で統一的に理解したのはStoutとLattes13)であり,1967年の事であつた.1964年には,その悪性のものの報告3,5,9,12,14)がO'Brien & Stout8)によってなされ,その後幾つかの報告が相ついでなされた.良性のfibrous histiocytomaと悪性のそれとの鑑別が必ずしも容易でない事も知られて来た.骨原発の本病変については,悪性のfibrous histiocytomaの報告が1972年Feldman & Norman2)によつてなされ,その後幾つかの報告7,16)がある.しかし良性のfibrous histiocytomaが骨に原発した例の報告はない.本文の目的は骨に原発した良性のfibrous histiocytomaの1例を報告し,組織像の類似しているnon-ossifying fibromaとの関係について考察を加える事である.
Copyright © 1980, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.