臨床経験
上肢に発生せる神経鞘腫12例の経験
渡 捷一
1
,
槇坪 宏之
1
,
毛利 知満
1
,
津下 健哉
1
Shoichi WATARI
1
1広島大学医学部整形外科学教室
pp.616-619
発行日 1974年7月25日
Published Date 1974/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905022
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末梢神経に発生する腫瘍のうちでは,神経鞘腫がもつともよく知られている.ことに頭蓋内,脊椎管内に発生したものは,症状および予後の重篤さより注目され,多くの報告がなされているが,四肢に発生したものは重大な臨床症状をともなうことが少なく,単なる良性腫瘍としてとりあつかわれ,興味がうすいためかその報告例は比較的少ない.
われわれが最近8年間に経験した上肢に発生せる本腫瘍は12例で,すべて手術的に摘出し,病理組織学的検査により神経鞘腫の診断が下された症例であり,その概略は第1表に示すごとくである(第1表).
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