論述
膝関節周辺に発生した骨巨細胞腫の治療
佐々木 鉄人
1
,
石井 清一
1
,
山脇 慎也
1
,
加藤 哲也
1
,
薄井 正道
1
,
姥山 勇二
1
Tetsuto SASAKI
1
1北海道大学医学部整形外科学教室
pp.389-397
発行日 1974年5月25日
Published Date 1974/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904989
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はじめに
骨に原発する腫瘍の中で骨巨細胞腫(以下巨細胞腫と略す)は古くから諸家により注目され種々検討されてきたが,現在もその臨床的病理組織学的性状は判然としていない.実際,われわれが日常遭遇する巨細胞腫の多くは病理組織学的に良性と診断されるが,治療方法によつては局所再発率が著しく高く,稀には遠隔転移を起こすこともある反面,悪性と診断されながら治療後の経過良好な場合も多い.
巨細胞腫の治療に関しては,骨肉腫に属すると考えられた時代から今日まで,本腫瘍に対する考え方の相違から種々変遷し1,2,6,9),現在も報告者5,7,12,13,21)によつて治療方法および治療成績はかなり異なつている.
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