Japanese
English
シンポジウム 骨巨細胞腫の診断と治療
膝周辺に発生した骨巨細胞腫に対する治療
Treatment for Giant-cell Tumor of Bone around the Knee Joint
川野 壽
1
,
矢作 宏
1
,
水谷 正昭
1
,
大幸 俊三
1
,
鳥山 貞宜
1
Hisashi Kawano
1
1日本大学医学部整形外科学教室
1The Department of Orthopaedic Surgery, Nihon University, School of Medicine
キーワード:
骨巨細胞腫
,
giant-cell tumor of bone
,
治療
,
treatment
,
膝関節
,
knee joint
Keyword:
骨巨細胞腫
,
giant-cell tumor of bone
,
治療
,
treatment
,
膝関節
,
knee joint
pp.859-865
発行日 1985年7月25日
Published Date 1985/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907230
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抄録:1957年以降,経験した骨巨細胞腫59例のうち,膝関節周辺に発生した33例の予後調査を行った.このうち,22例にその膝関節の機能を評価した.〈結果〉(1)再発は,単純な掻爬,骨移植によるものが最も多かった.準切除あるいは広範囲掻爬による再発はなかった.(2)当科初診,手術による再発率は13%であった.(3)脛骨近位端に発生したものの再発率が高かった.(4)約80%に術後,膝関節可動域が正常に回復した.(5)現在のところ,再発のくりかえしが必ずしも悪性化につながっていない.以上より,膝関節周辺に発生した骨巨細胞腫に対しては,air drillを用いた,準切除あるいは広範囲掻爬による徹底した廓清により十分治療できると考える.
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