Japanese
English
シンポジウム 骨巨細胞腫の診断と治療
骨巨細胞腫の非定型組織像と鑑別診断
Giant Cell Tumor of Bone: Its Histology and Differential Diagnosis
松野 丈夫
1
,
佐々木 鉄人
1
,
三浪 明男
1
,
八木 知徳
1
,
加藤 博之
1
,
薄井 正道
2
Takeo Matsuno
1
1北海道大学医学部整形外科学教室
2札幌医科大学整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, School of Medicine, Hokkaido University
キーワード:
骨巨細胞腫
,
giant cell tumor of bone
,
巨細胞
,
giant cell
,
骨腫瘍
,
bone tumor
Keyword:
骨巨細胞腫
,
giant cell tumor of bone
,
巨細胞
,
giant cell
,
骨腫瘍
,
bone tumor
pp.837-849
発行日 1985年7月25日
Published Date 1985/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907228
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:骨巨細胞腫(Giant cell tumor of bone)は,Jaffeらが組織学的概念を確立して以来,その定型像に関しては諸家の一致をみているが,骨巨細胞腫は定型像以外に"aneurysmal bone cyst様","fibroxanthoma様","類骨・骨形成"など種々の非定型像を示す.そしてこれらの非定型像は症例によっては腫瘍組織の大部分を占めることも多く,aneurysmal bone cyst,benign fibrous histiocytoma,malignant fibrous histiocytomaなどとの鑑別に難渋することが少なくない.著者は,いかに非定型像が大半を占めていても,組織の一部分に骨巨細胞腫の定型像を認めれば,その症例は骨巨細胞腫として診断すべきと考える.
悪性巨細胞腫に関しては,著者は,真の悪性巨細胞腫は極めて稀であり,従来悪性巨細胞腫とされていた,良性の組織像のまま転移した例や,放射線治療後悪性化した例はその範疇に含むべきではないと考える.
Copyright © 1985, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.