Japanese
English
シンポジウム 骨巨細胞腫の診断と治療
膝周辺の骨巨細胞腫の治療—準切除術について
Treatment of Giant Cell Tumor of Bone around the Knee: Excision and Curettage
竹山 信成
1
,
檜垣 昇三
1
,
三輪 隆
1
,
小島 達自
1
,
飯島 卓夫
1
,
阿部 光俊
2
,
立石 昭夫
2
,
仲田 実生
2
Shinsei Takeyama
1
1東京大学医学部整形外科学教室
2帝京大学医学都整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Faculty of Medicine, University of Tokyo
キーワード:
骨巨細胞腫
,
giant cell tumor of bone
,
準切除
,
excision and curettage
,
局所再発
,
local recurrence
,
関節機能
,
joint function
Keyword:
骨巨細胞腫
,
giant cell tumor of bone
,
準切除
,
excision and curettage
,
局所再発
,
local recurrence
,
関節機能
,
joint function
pp.851-857
発行日 1985年7月25日
Published Date 1985/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907229
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抄録:骨巨細胞腫の治療に掻爬と骨移植では局所再発率が高く,切除では治癒するが機能的予後が不良である.膝周辺の腫瘍に対して再発率の減少と関節機能の温存を目的として,切除と掻爬術,いわゆる準切除術と自家骨移植を行った.準切除術の適応は病巣が偏側性であり,一側の骨皮質は健常で,関節面に接した部分に若干の正常骨が残っていることである.方法は,関節面に接した部分のみを掻爬して関節軟骨を温存し十分に海綿骨を充填する.関節面以外の部分は膨隆している骨皮質を含めて健常部から切除し,腸骨から採取した骨を移植する.症例は22例で,平均術後観察期間は8年で,局所再発を生じたのは2例である.2年以上経過症例は21例で,局所再発率は9.5%である.術後の膝関節可動域について,再発例の2例を除いた20例中15例(75%)が屈曲120°以上可能で機能的予後も良好である.準切除術と自家骨移植術は膝周辺の大部分の骨巨細胞腫の症例に適応がある.
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