臨床経験
Massive Osteolysis
植木 壽一
1
,
中村 克己
1
,
鳥飼 高嗣
1
,
山本 吉蔵
2
,
石崎 文子
3
,
和田 光久
4
Juichi UEKI
1
1鳥取大学医学部第二内科学教室
2烏取大学医学部整形外科学教室
3鳥取大学医学部脳神経内科学教室
4鳥取大学医学部第一病理学教室
pp.69-78
発行日 1974年1月25日
Published Date 1974/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904941
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骨溶解をきたす疾患として骨原性腫瘍,骨転移がん,骨転移肉腫およびそのほかの腫瘍性疾患あるいは副甲状腺機能亢進症などが知られている.そのほか骨の一部が進行性に完全に吸収され,その吸収部には毛細血管が多数認められるが,一般にみられる骨の血管腫の骨吸収態度とは異なる特異な骨溶解過程を示す稀な疾患がacute spontaneous absorption of bone1),disappearing bones2)あるいはmassive osteolysis3)などの名称のもとに報告されている.このような特異な骨吸収像を示す症例はBullough(1971)4)によれば52例が報告されているが,本邦ではその詳細な報告はほとんどみられない.
われわれは最近massive osteolysisと思われる症例を経験し,剖検を行なう機会を得たので,文献的考察とともに検討を加えた.
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