臨床経験
脊髄または馬尾神経症状を呈した硬膜外悪性腫瘍症例の治療—主として除圧効果の検討
小林 勝
1,2
,
片岡 治
1
,
梁 復興
1
Masaru KOBAYASHI
1,2
1神戸大学医学部整形外科学教室
2兵庫県リハビリテーションセンター
pp.79-85
発行日 1974年1月25日
Published Date 1974/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904942
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はじめに
脊髄硬膜外悪性腫瘍による圧迫の症状はほとんどが対麻痺と疼痛であり,その治療は照射と抗癌剤の投与以外は対症療法に終始する傾向にある.
今日種々の抗癌剤が開発されたが,いまだ決定的効果をもたない以上,除圧手術(全椎弓切除と可及的腫瘍摘出)で麻痺の緩快,激痛の消退がたとえ一時的にもえられるならば,この外科的治療の併用は治療成績向上を期待する上で合理的であろう.
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