臨床経験
正中位ならびに両側性腰椎椎間板ヘルニアの造影像と手術所見
片山 國昭
1
,
山本 龍二
1
,
片山 雅宏
1
,
田那村 宏
1
,
下島 治
1
,
鈴木 純一
1
,
矢橋 健一
2
Kuniaki KATAYAMA
1
1東急病院整形外科
2矢橋整形外科病院
pp.960-967
発行日 1973年11月25日
Published Date 1973/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904914
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腰椎椎間板ヘルニアの補助診断として,ミエログラフィーは,その存在部位確認の重要な方法の1つであることは,多言を要しない.しかしミエログラフィーにより,もつとも一般的な偏在性ヘルニアの高位や大きさを確認することは.比較的容易であるが,両側性や正中性を判断するにあたつては,しばしば困難を覚えることがある.
私どもは,臨床検査でヘルニアと診断し,手術が必要なものには,術前に補助診断として,全例にミエログラフィーを施行し,その存在部位や大きさの確認を行なうが,今回臨床所見でヘルニアではないかと診断したが,ミエログラムで判断に苦しんだ10例を経験した.いずれも,十分に検討を重ねた結果,ヘルニアと診断して髄核剔出術に踏み切つたところ,比較的希れと思われる両側性ヘルニア3例と正中性ヘルニア7例を確認したので報告する.
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