装具・器械
Hanausek装具の使用経験—先天性股関節脱臼の機能的保存的療法
柏木 大治
1
,
矢野 悟
1
,
梁 復興
1
,
香川 弘太郎
2
,
岩本 守右
2
Daiji KASHIWAGI
1
1神戸大学医学部整形外科学教室
2兵庫県立こども病院整形外科
pp.234-239
発行日 1973年3月25日
Published Date 1973/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904814
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Hanausek装具は,Lorenz法による先天性股関節脱臼の治療が満足なものでなかつたためにZahradnicek教授の首唱により作製されたものであり,1942年にHanausek教授がこの装具で先天性股関節脱臼の治療をはじめたのがおこりであるといわれている.現在ではチエコスロバキア,東ドイツ,西ドイツ等において使用されており,本邦においては鈴木良平教授の著書「先天性股関節脱臼とその機能的療法」の中で本装具が紹介されはしたものの使用されるまでには到つていない.著者の一人矢野はデュッセルフドルフ大学整形外科に留学中にHanausek装具による治療法を習ぶ機会を得,これをわが国に導入した.著者らはその使用法について述べ,若干ではあるが本装具を使用した症例を供覧し,考察を加えてみた.
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