視座
支持組織の分化に対する力学的刺激の影響
伊藤 鉄夫
1
1京都大学医学部整形外科学教室
pp.961
発行日 1972年12月25日
Published Date 1972/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904772
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Pauwelsは1960年に支持組織の分化に対する力学的影響について新しい学説を発表した(Eine neue Theorie über den Einfluss mechanischer Reize auf die Differenzierung der Stützgewebe. Z. Anat, Entw. Gesch.,121:478-515,1960).
これによると,Rouxが考えたような支持組織に対する特異的力学的刺激というものは存在しない.即ち,Druckは骨形成,Zugは結合織形成,AbscherungはDruckまたはZugと共に作用して軟骨形成というような特異の力学的刺激というものは存在しない.これら3種の刺激は未熟の中胚葉細胞に対して本質的には同じ非特異的刺激として作用するものである.Pauwelsによれば,中胚葉組織の分化に特異的に作用する力学的刺激はDehnung(伸張)とhydrostatischer Druck(流体静力学的圧)である.
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