臨床経験
関節リウマチに及ぼすGold Chlorophyllinの効果—実験的ならびに臨床的研究
松元 司
1
,
工藤 尚
2
Tukasa MATUMOTO
1
,
Takashi KUDO
2
1東京労災病院整形外科
2順天堂大学医学部整形外科学教室
pp.163-168
発行日 1971年2月25日
Published Date 1971/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904516
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緒言
関節リウマチの病因に関しては多くの報告がなされているが,まだ定説はない.しかしながら近年免疫学の進歩により,関節リウマチの病気の経過中において自己抗原抗体反応が大きな場を占めていることが明らかにされてきた.一方1927年Lande,Pick等の発表以来金塩剤が本疾患の治療に用いられ,わが国においてもその有効なことが確かめられている.しかしながらその副作用も大きな問題となつているのも事実である.
そこでわれわれは抗原抗体反応を抑制し,かつ関節リウマチに有効な新しい金製剤を求めていた.最近,春日井の協力を得て,第1図のごとき構造を有する一種のキレート化合物である,金クロロフィリンを作製し,実験的,臨床的に検討を加えたので報告する.
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