装具・器械
Motor Point Blockフェノールブロックの実際—考案せる携帯用電気刺激装置を使用して
江口 寿栄夫
1
Sueo EGUCHI
1
1香川労災病院整形外科
pp.364-366
発行日 1970年5月25日
Published Date 1970/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904398
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痙性麻痺をともなう疾患,例えば脊髄損傷後の対麻痺,四肢麻痺,脳卒中後の片麻痺,小児の脳性麻痺等の患者の機能訓練(歩行,車椅子,日常生活動作訓練等もふくむ)を行なう際に,患肢のSpasticityがその障害となることが多い.このようなSpasticityのコントロールのために,著者は持ち運びの便利な携帯用の電気刺激装置と,テフロン加工の絶縁針を使用して筋のMotor Pointを探し,著者は,5%フエノール液を注入して痙性麻痺肢の筋緊張を低下させ,機能訓練をより効果的ならしめ,さらにSpasmにともなう疼痛や不眠にも効果をあげている.その臨床経験については,特に脊髄損傷患者を対象として,第6回日本リハビリテーション医学会総会で報告したが,ここではMotor Point Blockの手技について御紹介したい。
Motor Pointを探すための電気刺激は,ここで述べる特別の刺激装置でなくても,電気刺激によりMotor Pointが確かめられるものであればよいわけであるが,著者は,持ち運びの容易で,病室でも外来でも簡単に使用できるものとして,携帯用の電気刺激装置を作成して使つている.
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