Japanese
English
方法と装置
携帯用酸素吸入装置Oxy-Haleについて
Portable Oxygen inhalation device Oxy-Hale
Alyan L. Barach
2
,
森 雅弘
1
Masashiro Mori
1
1慶応大学医学部内科
2Columbia University, College of Physicians and Surgery.
1Dept. of Internal Medicine, School of Medicine, Keio University
pp.461-464
発行日 1959年5月15日
Published Date 1959/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200766
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重症の酸素欠乏及びシヨック様状態における酸素吸入の際の酸素濃度は50ないし100%である。40ないし50%の酸素吸入にはテントが用いられるが,臨床的にはより低濃度の酸素でも効果がある。毎分2ないし8lの速度の酸素吸入にはプラスチックのチェーブを鼻腔内に挿入する事が広く行われている。肺気腫の治療には,第1日目に毎分1lの速度で始め,次第に増加して毎分5ないし7lに達する様にする。この速度は多くの場合,動脈血酸素飽和度を正常近くに迄あげ,低酸素症に起因する呼吸困難を除去するに適当である。25ないし40%の濃度に酸素を含む空気は,種種な臨床症候群の治療に対してその有効性が可成広く,ごく短時間の治療でも急性酸素不足には有効と思われる。
この装置の酸素ボンベoxygen cylinderは1平方インチ当り5000ポンドの圧の下に3lの酸素を含む。種々な目的で他のガス,即ち80%ヘリウム,20%酸素,炭酸ガスを含む或は含まない酸素も用い得る。酸素はventuriから放出され,その開口部の大いさにより種々の酸素と空気の混合が得られる。第1図に示すsleeveは種々の位置に動かし得る。開口部を完全に閉鎖すれば100%の酸素を与え得るが,しかし是がこの装置の目的ではない。
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